「うわあああぁぁあ!!」
深夜、突如として上がった子供の叫び声に、タリウスは跳ね起きた。
「とうさん!!」
「シェール、ここだ。俺はここにいる」
一直線に隣のベッドへ駆け寄り、泣き喚く息子を抱きとめる。シェールは震えながら、父親の身体にぐいぐいと頭を押し当てた。
「オニ!オニがいた!」
「大丈夫だ」
「本当に、いたんだ」
「オニだろうが何だろうが、お前のことは俺が守る。必ず守るから、心配しなくて良い」
「うん」
シェールが落ち着くのを見計らい、ベッドに寝かせる。そうして傍らに腰を下ろし、不安げにこちらを見上げてくる息子に、大丈夫だと繰り返した。
姿なき敵「鬼神」に翻弄される父子。果たして、鬼退治の行方は…?!
「カンニング?シェールがですか」
予想外の言葉に、タリウスは思わず聞き返した。机を挟んだ向かいには、年配の教師が苦い顔で腰掛けている。これまでに手紙のやりとりをしたことはあるが、実際に顔を会わすのは今日が初めてである。
「信じられないお気持ちでしょうが、それはこちらとしても同じです。しかし、残念ながら先程本人が認めました」
「本人の自白だけですか。先生はカンニングの現場をご覧になったわけでは」
「見ました」
教師は食い気味に答えた。
カンニング騒動からの父子喧嘩勃発!久々にこえの作品も製作しました。興味のある方はブログをご覧ください。
自称 : このサイトは創作スパサイトです
コメント : "spanking"という特殊なジャンルを扱った文字とこえのサイトです。愛情伝達ツールとしての萌えなお仕置きを目指し、ファンタジー風小説「10本の指」を書いています。M/mがメインですが、他も混ざっていたり。携帯用着こえ、サウンドノベル公開中♪
お知らせ!! : 萌えボイス入りました!
登録キーワード : スパンキング | お仕置き | ボイスドラマ | spanking | 着ボイス |
管理人 : そら さん
http://soranoomochabako.com]]>「お話ししたいことがあります」
「言いにくいことですか」
明らかに様子のおかしい隣人を前に、タリウスの腰が引けていた。一体全体今度は何を言われるのだろう。
「ええ、かなり」
「わかりました。どうぞ」
彼は深呼吸をした後で、そう切り出した。
「結婚してください。今すぐに」
「はい?」
タリウスの目が点になる。
紆余曲折ありましたが、タリウス、お隣のおねーさんとついにゴールイン。お幸せに!!
「ねえ、とうさんはママがどこから来たか知ってる?」
「エレインの何だって?」
着替えに取りかかろうと息子に背を向けたところで、唐突に聞こえた問いにタリウスは眉を寄せた。
「士官学校に入るまで、ママがどこで何をしてたか、とうさんは知ってる?」
「いや、聞いたことがないな」
「じゃあ、ママのママとかパパのことを何か知ってる?」
それについては、彼自身長年疑問に思っていた。シェールを引き取るにあたり、まず初めにそのことを確認したが、結局はっきりしたことはわからなかった。
「わからない」
それ故、そう答える他なかった。
「自分のルーツを調べましょう。」そんな宿題からスタートした東方旅行は、正に珍道中。果たして彼らは無事に故郷にたどり着けるのか?