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子供の頃はヒーローになりたかった。時間が経ったらいろいろわかりますね。こんなしょうがない大人になりました。どうにも、ごちゃまぜなかんじで勝手に人生過ごしますわ。 とにかく回収されるまでが生涯です。骨の残る破棄物編集所へようこそ。

たゆたうダストボックスの燃える日

   

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二面五面

まじ死ねよ

そう願ったときに、本当に地球が爆発した。怒り狂う犬猫を黙らせるために殺した。皮を削ぐ前準備としてその辺に落ちてた棒で刺しておいた。血が流れた。飲んだ。生臭かった。みんな死ねよと思った。ねこのなまえをぷにゃんと名付ける。白い毛並みと黒い毛並みの二匹をぶつけ合ってぶちにしてやった。ざまあみやがれ。前髪が邪魔だから切った。切った髪は呪いに使った。ぷにゃんどもの血が生臭くて吐いたので、残りは瓶詰にしてだれか人に精力剤として売ってしまおう。いらいらしていた。殺してやりたい希望。うそ。自分だけは幸せになりたいクズ。たったひとりだけがちゃんと生きるためにみんなに奴隷でいてほしかった。小さな子供を蹴飛ばした数だけ幸せになった。鬱屈した気持ちを麻の栽培に注ぐ、おおきく大きくなあれ。ふところがあったかくなるころに深みも増すのだと思う。すさんだ心をるんるん気分でかきむしる。あぁなんかめちゃくちゃむかつく、暴力的な衝動を豆腐にぶつけるよりは、だれかの髪の毛を燃やしたい。薬品をかけて溶かして、だれでもいいから殺したい。ささくれ立つどころじゃない終わらないループを殺したい。つまんない毎日を殺したい。やさしいだけの世界だなんてあるだけ無駄。こんなに憂鬱になってしまうのだから。ねこのしっぽだけひきぬいてあとはすり潰した。ぶちはもうぶちぶちになった。しっぽにマタタビを振りかけて次のおともだちをこれでさがすんだ。猫じゃらしだって動物性のほうがいいにきまってる。
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転生回避

「眠たくてたまらないのよね」

午後の湿気った風に難癖を付けている。歩幅に隣人への依存心を投影する。知らないふりできればよかった。加虐心は苦いエスプレッソだ。子供のころは飲み込みたくない。大人になれば好んで啜る者もいる。たった一滴のために全てを投げ打つ者さえもが。万人受けするものは、平均をド真ん中つきぬけるだけ。だれの言葉だったのか。夏だからって脳内まで蜃気楼まみれにしなくても。ゆるみかけているネジを締めることができなければ、ゆくゆくは未来の首に手をかけるようなものでしかない。過去のあの子が言ったように思えた夏の残響。うそ。蜃気楼に蹴られたんだわ。

私が殺してあげたかった。
雨の音が響いていたあの瞬間、傘の中で微笑む男をまず踏みつけるために転ばせた。ごめんなさい!大丈夫ですか?慈悲と罪悪に満ちた表情で。うそ。どうでもいい。指先に忍ばせていた果物ナイフで男の人差し指、右側の第一関節に這わせる。ピッと分割して低い呻き声がこだました。耳がばかになる。壊れたレコードみたいな男を今度は踏みつけてあげたかった。でも、本能を捨てて私はただ、彼を救うために殺してあげた。これは、私がいちど死んで生まれる前のはなし。
次は彼は、女の子だった。彼女の前は彼だった生き物に、私は人の前で口に出せないようなことをして励ました。大きな感情を吐露して、しまいには私が殺してあげたかった、その念願を叶えるために、私が殺された。時間は猛烈なスピードでぎゅんぎゅん進んでいってしまう。殺してあげたい。吐息の数だけ。彼女を泣きわめかせて恨まれ憎まれた。美しい。それでよかったの。そして彼女はまた彼女になって現れたので、私は彼女をけして人前で口に出せないやり方で慰めた。要は同じだ。同じことをしたけれど内側の寄り添うための気持ちは全く異なる事情だった。おかしいな。惜しまれ尊ばれた。だけどちゃんと殺してあげられた。まず私が殺されることによって。

「起きた?」
「え?」

白昼夢だった。感情の波がじゃぶじゃぶ心臓を洗った。回転に忙しい洗濯槽のなかがまるで宇宙みたいに不可解な状態のまま注入され続けて許容分量オーバーが近い、みたいな。排水口の栓はどこだ。

「眠っていたんだな」
「…あぁ」

どうでもいいことだった。もちろんそうだ。そして私に未来はない。あるのは決まり続けられたこの道、変わることのない魂の追いかけっこ。

「お前の夢をみていたよ」
「どんな?」

男が答えを待っている。今度は男になった私に向けてやさしく眉尻を下げて見つめて待っている。

「昔のことだよ」

今度こそ完全に助けてみせる。君に本当の終わりをあげるために。

男と夢と現

「なぁどうしてかとても眠たいんだ、目が開かないんだ一体どうしたらいいっていうんだろう」 「なにをいってる。そういうときは頭の中に爆竹を放り込んでやればいい、それで一発だろう」 「なんだって?」僕はなんてばかげたことを、という言葉をなんとか飲み込んだ。 「だから爆竹だろうが、みんな知ってることじゃないか。お前だってそうだろう?」「そうか」と僕は納得した。「そうだったな、爆竹だったな」「そうだよ」そうして僕は頭の後ろ側に腕を回して耳のはしっこを掴み持ち上げた。耳たぶの淵から皮膚がぴりぴり裂けていって、というよりもあらかじめ切り取り線で縁取られていたかのように規則正しく平行を保って頭半分が開いてゆく。痛みはない。いまだにひたすら眠気を引きずっているだけだ。「気持ちいいだろう?」「気持ちいことなんてあるもんか」「嘘を言うなよ」「嘘なんかじゃないよ」「どっちだっていいだろう」「君が言い出したんだ」「俺だったか?そうだったっけ」「もういいよ、とにかく爆竹を詰め込んでくれるんじゃなかったのか」この無意味な会話の存在意義を考えたときにまず思い起こされるのは南極の氷の溶ける音がどんなものかということである。星の瞬きほどの生命体をいともたやすく飲み込んでしまうであろう水量がすべて海と同化するのはまだ遠い先の話であるにも関わらず、メディアや論文が冷えた世論とセックスしている間にもこんこんと湧き水のように、あるはつららから滴るとつとつとした音色かもしれない、その幻聴を子守唄としながら転寝することに対して奇妙な罪悪感の発酵していく過程を実感している、まさにその時の非生産性がそれだ。唐突に視界が真っ白になる。ぱんっと弾けた。拡散していく原色の蛍光に目がくらむ。頭部の中で爆発が起こったのだ。焦げた臭気が鼻の奥から喉まで転がり込んできた。「いがいがする」「なにしばらくの副作用さ、おかげで目はさめたろう?」「ばっちりね」「それはよかった」「こんなに世界がきれいだとはしらなかったよ」「それはよかった」「いま生まれ変わったみたいに高揚している」「それはよかった」「きみが救世主にみえる」「それはよかった」「セックスしよう」「おいおい、それさえも副作用だよ」「そんなはずはないよ、いま君の魅力を知ったんだ」「いや絶対にちがうね、俺はお前の救世主ではないよ」「そんなはずはない、いま世界が開けたんだ」「戯言を」「これは本当のことだよ、目が醒めたのはほんとうは今で、それまでの僕の人生は起きたふりをした屍が動いてたんだ、そしていま魂がめざめた」「やれやれ、おつむを大怪我したらしい」「新しくなっただけさ、フレッシュに」「錯覚さ」「それでもいい、僕とセックスしよう」僕は掴んだ彼の手首の太さと性器の太さに思いを巡らせて微笑んで見せた。

勘違いと錯覚とを混ぜ合わせ

どうしようもなくひとりぼっちなのに

ひとりぼっちじゃない気がしてくる

ふしぎ

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ふじとう(moccomoco)
音楽と芸術と歌といろいろを愛する22さいの人間です。さいきん内面の統一をはかるいみで別名でツイッターやってみたりした。ここはとにかく燃えるごみ出しの日に出しきれなかった愛着あるごみくずたちを丸めてポイするより救いのあることは何かって考えて、それでただならべた

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