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■次回更新予定■ 偶数月24日 マシュマロ でメッセージ送信可能です マシュマロのお返事は→ こちら   2020.03.11までのお返事は  →  こちら   3世紀のおはなし目次 (いまここ) |>> SDG三国伝のお話  | >> 劉公叔の物語 (2...

3世紀中編 襄陽秋水

襄陽秋水(六)

「お待たせいたしました。蒸栗でございます………」 店の者は、長方形の盆を捧げて二階へ上がって来、 まだ客の居ない卓に盆を置くと、箸や匙、鋏から小皿を並べて、 深めの大皿を彼らの卓の中央に据えて湯を注ぎ、 その上に蒸籠を乗せた。 小鎮の鄙びた茶店らしからぬ、保温の工夫が好ましい。 ...

三世紀ss

天府雪景

  「お。降ってきたのぅ。そちの申した通りじゃな」   冷えると古傷が痛む、とぼやきながらも、漢中王は降雪が好きであるらしい。  天府の王宮の書房に座して、披見していた竹簡を卓へ置くと立ち上がり、足取りもかろく廊へと寄る。   きょうの降雪は、王の掌中の珠である軍師が昨夜すでに予...

マシュマロのお返事

マシュマロのお返事(2021/10/19~)

(念のため 部分的に白文字 です。文字列を選択してご覧ください)  ご常連の皆様 お初めての皆様 折々のご声援と萌えトーク ありがとうございます! 2023.12.22.01:14様 こんばんは、いつもご来訪ありがとうございます 雪の日の深更に嬉しいお知らせを頂戴いたしまして い...

3世紀中編 三世紀ss 襄陽秋水

襄陽秋水(五)

  彼ら君臣がそぞろ歩きに出かけたあと、龐府では粛粛と掃除が始まった。 なぜか女僕の姿はなく、幼きも僮僕である。  別に、龐林に左様な趣味があるわけではない。  先の大戦で妻女と生き別れの龐林は、邸に女を置かなくなった、ただそれだけの事である。    魔が差して手近な女僕と情を通...

3世紀被害譚SS

嘉禾三年秋

成都の豎子が、大赦の触れを出したそうな。 実際には「生前の丞相の功績を讃え、 大赦を發せられるが宜しかろうと存じまする」 と重臣どもが奏上したので「よきに計らえ」 と言うたのみであろうがな。 何にせよ、諸葛亮の他界は、 劉備がようやく真の意味で亡き者になったことを意味する。 魏の...