TimeShare~タイムシェア【恋愛小説集】

連載中作品


*準備中


完結済作品

TimeShare~タイムシェア【恋愛小説集】-E

ストリートで出会った彼女は、憧れのミュージシャンの恋人。スピッツの「楓」をモチーフにした、ソングノベルズ。


TimeShare~タイムシェア【恋愛小説集】-アレックスとクロ

ニューヨークで出会った、盲導犬アレックスと喋るクローン犬、クロ。ちょっぴり笑えてホロリと泣ける、ファンタジー小説。

*「クローン」「NoNameEyes~名もなき瞳」のスピンオフ作品。


TimeShare~タイムシェア~ 【恋愛小説集】 ~鍵~ 連載中!!-鍵

突然告げられた父の死。現れた父の恋人は、私と同じ「鍵」を持つ、美しい青年だった──。


クローン

俺の分身であるはずの、クロ。でもそいつは俺には似ても似つかない、自信たっぷりのイヤなやつなんだ・・・。

NoNameEyes

盲目の青年、柊と出会ったアキは、彼の純粋な想いに、次第に惹かれてゆく。

不思議な能力とトラウマに翻弄されながら、愛を貫こうとする柊とアキの純愛物語。


タイムシェア

リョーコの前に突然現れた、謎のハーフ青年リオ。ふたりの出会いは、過去と未来を繋ぐ、運命の出会いだった・・・。

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嘘をつく、ということ。

「嘘をついてはいけません」

幼い頃、親から、幼稚園の先生から、周りの大人たちから習ったこと。

人間であるなら、それは、当たり前のことだと思って生きてきた。


「嘘つきは泥棒のはじまり」

嘘ばかりついていると、結局は誰からも信用されず、世間で認められないような人間にしかなれませんよ。

そう、私は、嘘をつくのは、恥ずかしいことだと思って生きてきた。


「嘘も方便」

世の中には、ついていい嘘もある。

嘘をついたほうが、周りの誰も傷つかず、自分自身も守ってくれる、そんな魔法の呪文みたいな嘘も、確かに存在する。

けれど、嘘は、いつか必ずバレる時が来る。

その時、自分を守るために、また、人は嘘をつく。

嘘に嘘を重ね、ついには身動きがとれなくなってしまう。

だったら、はじめから嘘なんかつかなきゃいい。

けれど、それでも嘘をつく人もいる。

どうでもいい、ちっぽけな護身や、

ほんのちょっぴりの虚勢のために、

あるいは、誰かを陥れようとするために、

つい、嘘をついてしまう、そんな人間も、世の中には、確かに存在する。



もはや、私は、誰を信じていいのか、わからなくなってしまった。

嘘をつくのが、いいことなのか、悪いことなのか、それすらにも鈍感になっている自分がいる。



頭の中を真っ白にしたいと思う。

うるさい雑念を取り払って、いいこと、悪いこと、必要なもの、いらないもの、

まっさらな大学ノートに箇条書きにするように整理できたら、どんなに楽だろうと思う。

けれど、今の私には、それはとても難しいことのように思う。


「嘘をついてはいけません」

幼い日の、大人からの教えを、どうして人は忘れてしまうんだろうか。
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